Talk-s 006 ものづくり目線の対談コンテンツ トークス。

忘れられない激動の2 0 0 8 年。

ー まず、坂井印刷所との取引開始の経緯について教えていただけますでしょうか?

K 木村さま 忘れはしない2008 年、リーマンショックがあり、社会的にも大きな衝撃があった年です。 その少し前にも、社屋の大改装がありまして大きなお金をかけてやった年なんで激動の年として覚え てます。GW が明けてすぐに、それまで印刷物の8 割仕入れていた印刷会社さん(神戸で大きな印刷 会社)が倒産したという大きな事件がありました。当時は、データもありましたが、実際の版の引き 上げがありましたし、いろいろな仕様の資料も引き取りに行きました。ほんとにてんやわんやで、い ろんなものをお任せしていたので大変でした。細かい仕事なんかはさらに外注されてる分もありまし たから、情報を整理するのも大変で、版はあっても詳細がわからないものが困りましたねー。 ほかに取引していた印刷会社も2 社ありましたから、そこにも相談しながら進めました。 その2 社と、神戸のもう1 社を加えた3 社で再スタートしようと思ってたときに、 なんでか知らんけど、坂井印刷所の朝田さんと三瀬さんが現れたんですよ(笑)

タイミングも良かったし、相性が良かった。

奥 その印刷会社さんの倒産で、たくさんの会社さんがお困りになったのを聞いていたので 何社かお手伝いできそうな会社さんにお声がけしたと聞いています。  K 木村さま 我々もたくさんの会社さんがあった方が良いので、3 社に割り振りできてないもの を見積りしてもらったのが始まりです。見積り金額と営業対応もみて判断してお願いしようと決 めました。当時の仕入部長と一緒に御社へ訪問もさせてもらいました。都島でしたよね。5 月末だっ たことを覚えてます。 船越 GW 明けから1 か月でここまでの進行はかなりスピーディーな対応でしたね。 K 木村さま もともとの2 社の規模も小さく心配でしたし、ちょうどよかったといえばよかった。 我々には、なじみのあるような歴史ある建物で、うちの会社みたいやなーと思ってました。 規模が大きかったこと、取り扱いアイテムが多いこと、堅実に製造されていることがわかりまし たので頼もしい味方ができたなと思いました。あと、経験してわかったことは、1 社に8 割もお 願いしていたらだめだということですねー。

うちも古いものがたくさんある会社で、

ー その時点で商品の製造が間に合わなかったなどの納期遅延はありました?

K 木村さま ありがたいことに、それはなかったですねー。メインの商品については、その印刷会社さ んが在庫してくれたんですね。在庫分はお支払いして、全部引き取り、納期の遅延はゼロでした。

船越 大きなトラブルはなしは、素晴らしいですね。

K 木村さま 何の問題もなく、進めましたので御社との相性も良かったのではないでしょうか? その後もうまく進行できていたようで。なんのトラブルも聞いていません。お互い伝統のある企業とい うのは、何か意味があるんじゃないかと思っています。 この古臭いと思われるようなパッケージに対しても、一部の若い人は新しく感じるみたいで、新しさに うちの歴史とか原点とかを感じてもらえるようにしていきたいですね。説得力のある商品(パッケージ) を生み出していければ。御社で印刷してもらってるこのレディース加美乃素EX は、数字見てもらえる とわかると思うのですが、今これが売れてます。もともとあった商品なんですが、内容も変えてちょっ と新しくして、ネーミングにもEXをつけて売り出しました。 どこかあか抜けない、かっこよすぎないパッケージも受けてるのでは?(笑)

人と人とがつながり、商品の想いが伝わる。

ー パッケージ会社を選ぶポイントはなんでしょうか?

K 松井さま 現在は、見積りによるコスト重視で発注することが多いですが、担当営業の対応力 やその会社への信頼から指名で発注することが多くなっています。御社は、どの案件も誠実にス ピーディーに対応していただき、取引も増えてきました。

K 木村さま 私としては、箱を作るとこも容器を作るところも、商品自体を理解してほしい。 この商品の良さってなんだろうか、インパクトが必要なのか、説明が必要なのか、やっぱり伝え れてないものもあります。できたら聞いてほしいですね。遠慮なく意見も欲しいし、坂井さんな んかは、お客さん目線、お店目線で言ってほしい。

奥 うちもデザイン部門があるので、壁打ちとして使ってもらうこともいいのでは?デザインの 方向は決まっていても、あえて違う目線のものを作ってみるもいいのではないでしょうか?

K 木村さま ぜひ、おせっかいしてください。お互い商品を理解し、作っていくことが必要です。
最終的には、商品の想いが伝わるものができればいいですね。今は、ネットで購入してポンと家 に届く時代ですが、店頭で手に取って良さが伝わればいいなーとは常に思っています。(まず、感想をもってもらう⇒興味をもってもらう)
坂井さんのような印刷会社さんはクライアントに遠慮することなく、率直な意見を言ってほしい! 
それを受け入れてくれる会社さんとお付き合いした方がいいですよ。聞いてくれないところとは お付き合いしない方がいい(笑)

まだ言えませんが楽しみな商品があります。

新しいジャンルの商品の投入も進めてます。(パッケージは坂井印刷所で担当)この商品はいいですねー。 自分でも試したんですけどいいんですよ。他社の商品に比べてもいいですねー。若い女性が使う商品なんで すけど、私でも効果あるというのはいいですよね。会社の方は順調に推移しているので、若い人にも商品開 発にかかわってもらって順調なうちに進めていきたいなと思います。

奥 若手にもチャンスがあるのはいいですよね。

K 木村さま そうですね。我々は、事件が起こることで成長してきたことが大きな財産です。長年やってると、 何かがあったときの対応の準備の指示は出せますし、理解もしてもらえますが、若い人は出来事を経験して いないので、あくまでも指示に従うのみで自発的ではない。事件が起こってほしいとは言いませんが、経験 はしてほしい。チャンスを活かしていろいろ経験してもらえれば。

ー 坂井印刷所に対して、何か要望などあれば。

 K 松井さま 社内にデザイン部署があり、できたデザインをお渡しして進めてきたのですが、奥社長のお話 にもあったように、そういう部分をお手伝いいただけるといいかもしれません。

対談を終えて。

自社企画のインタビューメディアは6 回目を迎え、さまざまな業界のお話 を聞いてきました。今回は、歴史あるもの古いものも大切にし、ヘアケア商品を展開されている加美乃素さんへお伺いしました。 前回に引き続きトラブル時の対応からスタートしたということで、誠実に対応してきたこともありますが、結びつきは大きいことを再認識しました。 企画制作室としても、お手伝いできる範囲を増やして対応していければと思います。 今後もさらにクライアントととのモノづくりの現場をお届けしていきます。

Printer's HIGH 坂井印刷所 制作本部 企画部

坂井印刷所のプランナーによる、印刷プランナーのあれこれ配信サイト。

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