一緒にモノづくりをすることで作り上げる信頼関係。
- まず、坂井印刷所のイメージについてお聞かせください。
M 小宮さま いまの部署(商品開発)でもお世話になっていますが、以前の部署でもずっとお世話になっています。印象は、一言でいうと「まじめな会社」という印象です。要望に対して真 摯に対応していただける会社さんというイメージで、商品がない状態からでも相談させていただ て、お互い改善を重ねながらパッケージを作っていいただいているという感じです。 当初は、OEM商品のギフト箱などやっていただいてたんですが、商品の変化に対して、強度な どの仕様面について試行錯誤を重ねながら進めたことを覚えてます。しかも、コストについても 相談に乗ってもらい協力いただいていました。大量のギフトボックスを作ることも少なくなった 今でも素材についても、仕様についても提案いただいてる状況です
戦略的商品THE BARの誕生
一坂井印刷所への依頼についてお聞かせください。
M 小宮さま マックスとしてSDGs環境に配慮した商品つくりを考えていく中、もともとプラスチック容器を使 わない固形石鹸を作っていた会社ということもありプラスチックを一切使わない商品開発を進めていました。 パッケージに関しては、当初複数社にお声がけし、相談もしていたのですが、何もない状態からモノづくりを行 う上で相談できるのは、ゼロから相談できる坂井印刷所さんしかないなと。途中で投げ出さず、最後まで取り組 める北氏さんにお願いしたいと思いましたし、できる会社さんにしかお願いしたくなかったので迷わず依頼しま した。
業界的にも通常の商品でああれば、商品に対し大きめに設計し、パッケージをアイキャッチとする場合が多いの ですが、この商品は環境に対するコンセプトを持った商品ということもあり、最小限の紙の使用量にしようとい うのもあリましたから、どれだけミニマムで表現できるかがポイントになりました。
商品においては、ボディー ソープ、シャンプー、コンディショナーの原材料が全然違うので、同じ仕様にするのも大変でした。特にコンディ ショナーの油分をプラスチックなしでどう抑え込むか、化粧箱に染み出ないようにするか、この内箱の仕様設定 が課題でした。いろいろな用紙・形状でテストを繰り返しましたね。この内箱には、こだわりを持っています。 御社にもこちらからの指摘に対して、真摯に対応いただき、すぐにサンプルを作ってもらえたことが商品化にも 大きく影響しているのではないかと思います。
自分で感じることが大事。
ー この商品の開発の経緯というかきっかけは何だったのでしょうか?
M 大野さま 数年前に、開発部長と一緒にフランスへ視察に行きました。欧州、特に北欧では、環境に対する意識が高く、例えば、コーヒー豆やお茶などの袋が破れていても中身に問題なければ、カートに入れていくことも普通の光景です。 そんなヨーロッパのスーパーには、たくさんの固形シャンプーがありまして、それを購入して使ってみたところ、ほんとに使いにくい。
日本人の改良の精神が芽生え...すでにある商品を大きく上回るものを作らないと!と思ったことがきっかけですね。日本に戻って、1年という期間を決めてシャンプーの開発に取り組みました。
あの時、ヨーロッパに行ってなかったら開発していなかったかもしれません。
なんでもWEBで検索できる時代ではありますが、実際に行ってみて自分で感じることが重要だと実感しました。あと、行くのであれば、感度の高い人物といかないといけないなと思いました。
苦労した点は、ゴールである液体シャンプーの固形化。
まず、海外にはすでにある商品を使ってみて「あかんやん」これって。 それは、固形せっけんで髪も洗えますよっていう程度のもので、液体シャンプーの機能を果たしてないものばっかりでした。国内競合他社も、通常のボディーソープの香りと色を変えたような商品しかありませんでしたし、使用感はいわゆるシャンプーには程遠いものでした。 我々は、液体シャンプーを固形化するということに注力し、石鹸ではなく固形シャンプーを作るというところ目標とし、キシみや泡立ち、お風呂場で溶けない部分にはこだわりました。
ゴールは液体シャンプーの固形化。液体シャンプーと同等または上回るものを作る。なおかつ、エコでありSDGsに貢献できる。よく、SDGsやエコに賛同すると品質は我慢しないといけない商品はたくさんありますがシャンプーとしての品質の部分は妥協しませんでしたし、妥協しないことで特許も申請できました。
さらに、フランスの消費者が認める賞を受賞できたことで、海外展開も視野に入ってきました。
技術力で他社の参入を防ぐ。
ゴールを決めて進めていくという部分では、われわれも包装資材のゴールを決めていて、それをクリアできたのが御社であって。技術力で他社の参入を防ぐということを実践されていると思います。
この商品には多くのOEMの依頼などがありまして、各業界のリーディングカンパニーとの取引を目指していて、その時の包装ってどこになるかというと坂井さんしかないですよね。必然的に御社になります。他社さんにお願いするとサンプルからスタートしないといけないですしね。
また、紙器メーカーさんから提携先を紹介するのでパッケージをという話もいただいたりするのですが、技術の方から断ってくれって言われています。
坂井さんすごいなと思ってました。
「技術で他社の参入を防ぐ」これを今日は言わんとあかんなと思っていました。(笑)
ぜひ、自信を持っていただければ。
どんどん、改善していきます。
M 小宮さま 包装においては、お話している通りさらに内箱のバリア性能を強化するなど課題はありますので進めていきます。商品としては、性能評価は高いのですが、個人の好みの差がある香りは、アイテムを増やさないといけないかもしれません。
ー 今後の坂井印刷所に期待することは?
M 小宮さま 北氏さんにいいたいこと言ってますし、要望はたくさん聞いてもらっています。 うちのメンバーも、よくしてもらってると報告をもらっています。いろいろな業界の変化について情報不足な部分も出てくるでしょうから、御社の方からどんどん、素材の情報や見せ方提案などはもちろんパッケージや印刷物以外に商品についてもどんどん指摘や提案いただけると助かります。
船越さん所のチームももっと入っていただくことができればいろいろできるのでは?と思ってます。
S 北氏 小宮さんは、率直な意見をいただけるので一緒にものづくりしている感覚は強いですね。他社さんには、もっと丸投げな担当者さんもいますし。このパッケージはほんと大変でしたが大変な分、店頭で見たときは感動しました。
本日は、たくさんお話いただきありがとうござました。
対談を終えて。
自社企画のインタビューメディアも早くも4回目。大野社長にも登場いただいた緊張の1時間でした。インタビュー終了後には、社内での取り組みなどもお話いただき、本当に勉強になることばかりでした。
弊社も同じ大阪のものづくり100年企業として、取り組むべき課題も見えてきました。
このインタビューメディアもその取り組みのひとつで、社内外の方に知ってもらうきっかけをさらに作っていきたいと思います。 今後もオンライン・オフラインに偏ることなく、クライアントはもちろん社内の部門部署間でも相乗効果が生まれる環境をつくっていきます。
今後もさらにクライアントととのモノづくりの現場をお届けします。
次回もお楽しみに。
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